先日バリ倶楽部の新しい駐車場の建設が終わり
ムラスパスという儀式が行われました。
ムラスパスは新しく建てた建物を使用する前に清める儀式です。
バリ島では家や寺院、家畜の小屋にもムラスパス儀式を行います。
ムラスパスはバリ語の「ムラス」という単語からきていて
「離れる、別れる、取り除く」という意味があります。
この儀式の目的は
「建物の材料となる木や石、土や砂が果たしていた役割や
個々のエネルギーを離し、一つの建物としての新たな役割を担って
使用する人がよりいい環境とポジティブなエネルギーで生活できます様にという儀式です」
生物や無機物には魂が宿っている「アニミズム」がまだ色濃く残っている
バリ島ならではの儀式ですね。
とても感動したのは
建物を壊す時にもプラリナ(Pralina)という儀式が行われます。
プラリナはムラスパスの反対で建物としてのエネルギーを取り除き、
木は木を石は石へと戻すという儀式も行うそうです。
バリ島のヒンドゥー教には三位一体
「創造、存在、破壊」という教えがあり、
人生も含め宇宙には創造、存在と破壊が永遠に繰り返され
真実として信じられています。
このムラスパスという儀式は「創造」にあたり
その後は各建物に毎日欠かさずお供え物を捧げ
壊す時「破壊」もきっちりと儀式で締めくくりまた新たな建物を建てるときはまたムラスパスをします。
材料の木を切る時からその木の役割が終わるまで
感謝とより平和な暮らしが出来るようにときっちり儀式を行うバリ島の人々、
先祖だいだい引き継がれてきた伝統を継続し続けるバリ島の人
そしてその教えやコンセプトをつくり上げたご先祖さまにすごく感心と感動します。
やっぱりバリ島はすごく奥が深いです
バリ倶楽部WEBマガジン
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